2023年11月12日(日)
人生で初のフルマラソン出走。
結果は、完走!
そしてタイムは、
3時間44分24秒。
なんとサブ4!
私にとっては、夢のような結果。
なんの取柄もない、
50代の普通のおっさん。
でも本気で挑戦すれば、
この夢のような結果を
得ることが出来る。
人生、何をするにも
遅すぎることはない。
Never too late!
この経験を
少しでも多くの方々と
共有したい。
そして、
挑戦する素晴らしさを
知ってほしい。
ということで前回は、
私の初フルマラソン!
「レース完走記」<前編>
と題し、
スタートから20㎞までを
5㎞刻みで振り返り、
レースの状況と
その時に感じたことや
私の思いなどを
書かせていただきました。
そして今回は<後編>。
20㎞からゴールまで。
初の福岡マラソンは、
いよいよ「糸島エリア」へ。
アップダウンが多い半島コース。
難所の「のらん坂」
感動のフィニッシュ!
この「糸島エリア」を
どのように走り
完走!サブ4!を達成したのか。
<後編>もお読みいただき、
参考にしていただけたら
嬉しいです。
1.20㎞~25㎞
ラップ:26分30秒(1キロ:約5分18秒)
ハーフ:1時間53分31秒(ネットタイム)
<ネットタイムとは?>
「ランナーが、スタートラインを越えた時刻」から「ゴール」するまでの時間です。
※ちなみに!
「号砲が鳴る、スタート時刻」からランナーが「ゴール」するまでの時間を『グロスタイム』と言います。公式記録は、『グロスタイム』です。
福岡マラソン最初の難所。
「九州大学前の坂!」
これを上り切り
いざっ!折り返し地点へ。
ここからは緩やかな下り坂。
ふと後方のランナーの声が・・・。
「はあー!? また坂?」
反対車線を見ると、
なぜか坂を上るランナー達。
「折り返し地点」に
気を取られていた私。
上り坂あれば下り坂あり。
そして、その逆も・・・。
折り返し直後からまたもや上り。
アップダウンが多い後半。
早速の洗礼。
でもここで、
下を向くわけにはいきません。
まだまだ半分。
集中!集中!
不安を感じる間もなく下り。
折り返し地点のポールへ。
そのポールに軽くタッチ!
「ハーフまで来たぞー!」っと
喜びを感じる間もなく上り。
再び九州大学へ。
その後は長い下り。
自然とペースが上がります。
22㎞付近で4回目の給水。
アクエリアス2杯と
塩分タブレット一粒。
ここでふと我に・・・。
そういえば、
今回の福岡マラソン。
『前半はゆっくり体力温存。
一番速く走るのは後半30㎞以降!』
「後半型」で走る作戦。
まだ半分。
初めてのフルマラソン。
すべてが未知の世界。
「30㎞の壁」があるとか・・・。
「後半型」「後半型」と言い聞かせ
ペースダウン。
「元岡小学校」から左折。
川沿いへ・・・。
「んっ!?」
なぜか急に静かに。
九大前の大通りから
川沿いの狭い道。
応援の方々もまばら。
ランナーの足音だけが響きます。
しばらく走ると
歩いているランナーが・・・。
「自分もそうなるかもしれない。」
不安がよぎります。
そして「今津運動公園」へ。
ランナーの足音と息遣い。
静まり返った空気の中
走り続けます。
2.25㎞~30㎞
ラップ:27分10秒(1キロ:約5分26秒)
25㎞地点を越え
少し走ると給水所。
今大会のために考えた作戦。
一つは「後半型」の走り。
そしてもう一つの作戦。
「給水と給食!」
給水は「アクエリアス!」
脱水防止の為、
10㎞ごとに紙コップ2杯。
あいだの5㎞ごとに1杯。
必ず飲むと決めていました。
そして給食!
実は大会2週間前から、
親知らずの痛み((+_+))
奥歯で食べ物が噛めない状態。
そこでチョイスしたのが
牧のうどんの「豆乳うどん!」
すすって嚙まずに飲み込める。
ついでにエネルギー源の
糖質を取り込める。
一石二鳥の「豆乳うどん」
それがこの給水所に。
迷わず作戦実行!
アクエリアス1杯と豆乳うどん。
すすってごっくん。
いただきました。
「今津運動公園」を抜けると
再び応援の方々。
少し足を進めると
博多湾の海沿いへ。
半島の雰囲気と潮の香。
ここからしばらくは、
大きなアップダウンもなく
自然を感じつつラン。
周りのランナーを見る余裕も。
すると目の前に一人のランナー。
走るフォームがきれい。
テンポもいい。
速度も同じくらい。
「よし!この人について行こう。」
このランナーの方。
沿道の方々やカメラマンの方に
笑顔で手を振る余裕。
私もマネして笑顔で手を振る。
なんとなく心が楽に。
気持ちいい~!
もう30㎞近く走っているのに
この感覚(*^-^*)
「笑顔で走る」って
すごい!
不思議!
そうこうしている間に29㎞付近。
映えスポットの
「ハイジの森」を通り越し、
いざっ!30㎞地点へ。
3.30㎞~35㎞
ラップ:26分54秒(1キロ:約5分23秒)
ここまで無心で走りきり、
大きなトラブルもなく
ついに30㎞地点。
ここからは
言わずと知れた
恐怖の『30㎞の壁!』
緊張感、増し増しです。
ふと、なぜか時計に目が。
ここまでの30㎞。
ラップを気にする余裕もなく、
一度も時計を見ていませんでした。
「30㎞の壁!」を前に
何かを感じたのか・・・。
はたまた胸騒ぎか・・・。
不意に見た腕時計。
そこに表示されていたのは、
2時間41分!
今大会の目標!
無謀にも「完走!」「サブ4!」
この目標を達成するために、
今の自分の走力から考えた
最低限必要な
30㎞地点での到達タイム。
それは、2時間40分。
なんとそのタイムと
1分しか差がない。
ぴきーん!!
何かが弾けて
一気にボルテージ⤴⤴⤴。
「いけるかも!」
「いや、いかねば!」
しかしすぐに、
「30㎞の壁~」
「30㎞の壁~」
「30㎞の壁~」
よぎる不安・・・。
「一番速く走るのは後半30㎞以降」
ペースを上げるべきか・・・。
こんな時にも悩んでしまう
優柔不断な性格^_^;
そのまま少しモヤっとラン。
「んっ!?」
ちょっと待てよ・・・。
忘れていました・・・。
福岡マラソン二つ目の難所!
「のらん坂!」
ここでペースを上げることは
「きけん!」
「きけん!」
「きけん!」
心のアラート(警報)が鳴り響きます。
そんな葛藤のなかジワリと上り。
そして「のらん坂」へ。
鳴りやまないアラート。
「30㎞の壁!」
そして「のらん坂!」
このまま足が止まるのか・・・。
拭えない不安・・・。
いやっ!
不安を感じている場合じゃない!
「行くしかないんだ~!」
ここでマインドチェンジ!
立ちはだかる「のらん坂!」
これが平地に見えるくらい
気合が入りました。
はぁっ
はぁっ
はぁっ
呼吸音だけが響きます。
気が付くと少し平地。
緩やかな下り。
もうひと上りあるのか・・・?
越えたのか・・・?
いや・・・越えたっぽい(*_*)
いつの間にか
あの難所「のらん坂」を
制覇していました。
しばらく走り給水所。
アクエリアスを求め近づくと
「メローさーん!」
めちゃめちゃでかい声。
私の名前・・・?
なんとそこにご近所の方。
そういえば
「ボランティアで参加します。」
そうおっしゃっていたような。
手を差し伸べられ、
私も手を伸ばす。
そして、自然とハイタッチ!
「頑張ってくださーい!」
元気の注入!
ありがとうございました。
少し走り再び海沿いへ。
冷たい海風が体を冷やします。
すると目の前に
「茅乃舎だしスープ」の表示。
今大会のスポンサーブース。
温かいスープの提供。
なんというタイミング!
迷わず受け取りごっくん。
温かいだしの味。
気持ちが一瞬「ほっ」と。
でも、すぐに心は「ホット!」。
なぜなら、
この「だしスープ」のブース。
なんと34.3㎞地点。
あのQちゃんこと
高橋尚子さん!
シドニーオリンピック
女子マラソン金メダリスト。
その当時の高橋選手が見せた
ラストスパート!
それがこの34㎞過ぎ。
サングラスを投げ捨て、
一気にスパート!
そのまま駆け抜けゴール!
日本女子マラソン初の金メダル!
記憶にも記録にも残る名シーン。
なんとその34㎞過ぎ。
ここだ!
ここしかない!
「30㎞の壁!」
そんな不安をよそに
スパートです!
4.35㎞~40㎞
ラップ:25分06秒(1キロ:約5分01秒)
スパート!
と言っても
少しペースを上げたくらい。
それから数百メートル。
35㎞地点。
あの夫婦岩で有名な
「二見ヶ浦」エリア。
腕時計を見てラップを確認。
3時間08分!
ここで何を勘違いしたのか・・・。
私・・・。
このラップを見て・・・。
「サブ3.5いけるかも!」
<サブ3.5とは?>
フルマラソンを3時間30分以内にゴールすることです。
冷静に考えれば
ありえません(^_^;
ここまでの5㎞毎のラップ。
27分前後・・・。
現在35㎞地点・・・。
ゴールまで残り7㎞以上・・・。
もしこのままのペースで
走りきれたとしても、
とても3時間30分切りは困難。
足が止まれば
完走も危うい・・・。
長距離を走ったことによる
脳への血流不足か?
はたまたいつものボケボケか?
でもこの勘違い・・・。
スゴイ!
どこから力が湧いてくるのか。
もう40㎞近く走っているのに、
めちゃめちゃ速い!
めちゃめちゃ走れる!
後半のアップダウンも気にならず、
一気に駆け抜けます。
ここからは無我夢中でした。
勘違いしたまま^_^;
海沿いを離れ、
37㎞手前の給水所。
一杯飲んだか飲まないか・・・。
そのまま駆け抜け右折。
まっすぐ走って左折。
ここからフィニッシュへ一直線。
沿道からの声援。
「あと4キロだぞーっ!」
しばらく走って
「あと4キロよ~!」
さらに走って
「頑張れ~!あと4キロ!」
最初の「あと4キロ!」の声から
もうかなり走っています。
何キロ走らせるの~・・・^_^;
40㎞手前、最後の給水所。
でもここはスルー。
そのままゴールに向かいます。
5.40㎞~フィニッシュ
ラップ:11分03秒(1キロ:約5分32秒)
スパートから5㎞以上。
全力以上で走りきり、
もう限界が・・・。
「足はもつのか?」
「いや、もってくれ~。」
だんだんペースが落ちてくる。
「振るんだ。」
「腕を振るんだ~。」
折れそうな心を鼓舞。
はぁっ
はぁっ
はぁっ
ドクッ
ドクッ
ドクッ
呼吸音と鼓動。
他には何も聞こえません。
50代の普通のおっさん。
子供のころから走るのが苦手。
7年前ランニングを始めた時、
たった10分しか走れませんでした。
こんな自分が
フルマラソンに挑戦。
私にとっては
うそみたいな本当の話。
ここまで40㎞以上のラン。
完走さえ難しいのでは。
そんな声もありました。
でもここまで来ました。
練習も頑張りました。
この4カ月間。
雨の日も風の日も
時間の許す限り走りました。
初めて30㎞走を行った時、
脱水で足が止まり
家までトボトボ歩いて帰りました。
色々なことが
走馬灯のように蘇ります。
そんな挑戦も残りあとわずか。
あと2㎞あまり・・・。
あと少し・・・。
もう少し・・・。
ハッ!?
沿道に多くの人影。
その奥に『FINISH』の表示。
そこからは、あまり憶えていません。
気が付くと・・・。
マラソン大会優勝者ばりに
大きく手を広げFINISH!
FINISHラインに倒れこみ
感動の涙(T_T)
そんなシーンを想像していました。
が・・・。
なぜか冷静にストップウォッチを止め
タイムを確認。
3時間44分の表示。
福岡マラソンゴール。
42.195㎞フルマラソン完走。
サブ4達成。
そんな実感はまったくなし・・・。
ボランティアの方から、
バナナやメロンパンをいただき
「荷物返却・更衣室エリア」へ。
そのままボーっと・・・。
おもむろにスマートフォン見ると
LINEに妻からメッセージ。
「お疲れ様でした。」
「4時間切ったね。」
「目標達成よかったね。」
そして、
職場の同僚からも
メッセージが届きます。
『ああ・・・完走したんだ。』
『4時間切ったんだ。』
『完走!サブ4!達成したんだ。』
やっと少し実感が(*^_^*)
その後、荷物をいただき着替え。
「ランナーエリア」を抜け
「おもてなしエリア」へ。
一般の方々も楽しめる
お祭りみたいな感じ。
しばらくウロウロ。
フルマラソン走った後、
こんなに動けるものなの・・・?
もっと歩けなくなって
家に帰るのもおぼつかない。
そんな風になると思っていたのに・・・。
少し雰囲気を味わって帰路へ。
帰りはシャトルバスを利用。
最寄り駅は「JR筑前前原駅」
その近くの「糸島市役所」まで
無料で送ってくれます。
バスに乗って一服。
15分ほど移動。
「糸島市役所」に到着。
バスを降り歩こうとすると、
足が・・・
動かない・・・^_^;
「JR筑前前原駅」までの道のり。
フルマラソン以上に感じました。
6.おわりに
今回は、<前編><後編>の2回に分け、
私の初フルマラソン!
「レース完走記」
~福岡マラソン完走!
サブ4!への道~
と題し、
レースの状況と
その時の感じたことや
私の思いなどを
書かせていただきました。
「福岡マラソン」挑戦。
練習開始から大会本番まで
約4カ月間。
自分自身と向き合う
本当に良い機会になりました。
また、「完走!」「サブ4!」という
目標も達成することが出来ました。
これもひとえに、
この挑戦に関わってくださった
皆様のおかげです。
応援して下さった
職場の同僚。
ご近所の方。
そして何より
ずっと支えてくれた家族。
本当にありがとうございました。
また、寒い中
声援を送ってくださった
沿道の方々。
大会を支えて下さった
ボランティアの方々。
皆様のおかげで
この「福岡マラソン」を
走り切ることが出来ました。
本当にありがとうございました。
なんの取柄もない、
50代の普通のおっさん。
でも本気で挑戦すれば、
こんな夢のような結果を
得ることが出来る。
こんなにも素晴らしい感動を
経験することが出来る。
人生100年時代!
50代はまだ折り返し地点!
何かに挑戦するのに
遅すぎることはありません。
Never too late!です。
今回の私の挑戦が、
「フルマラソンを完走したい。」
「サブ4を達成したい。」
「何かに挑戦したい。」
そんな思いを持っている方々の
参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。