【90代からの運動】チョー簡単!もう「筋トレ」「ストレッチ」は必要ない⁉

リハビリ

とある・・・

地域ケア会議の一幕。


ケアマネ<br>さん
ケアマネ
さん

利用者様が、運動しないって言われるんです。どうしたらいいでしょうか?


今回の会議の事例担当者である

ケアマネジャー(介護支援専門員)さん

からのご質問。


<地域ケア会議とは?>
 「地域の高齢者の自立した生活を支援するため、その支援方法を検討するための会議のこと」です。また、地域の課題を把握し、解決することも目的となっています。会議には、地域の医療・介護に係る専門職などが参加します。


詳しくお聞きすると、


ケアマネ<br>さん
ケアマネ
さん

90代というご年齢と持病のことを考えて、介護予防のために定期的な運動をおすすめしたんですけど・・・。

利用者様
利用者様

運動なんてとんでもない。だいたい、運動とかしたことないっちゃけん。

ケアマネ<br>さん
ケアマネ
さん

とおっしゃるんです・・・。


『健康のための運動』は、

日本のみならず

世界的にも推奨されています。


しかし、

『運動しよう!』

と言われても、

運動習慣がない方にとって

運動を始める事は

なかなか

ハードルが高いものです。


それが、

90代というご年齢となると、


利用者様
利用者様

運動とかしたら、ケガしたり病気したりして、かえって体調ば崩すかもしれんけん・・・。


と不安になることも

理解できます。


そこで今回は、

そんな不安を抱えている

90代の方でも出来る

チョー簡単な
  『健康のための運動』

ご紹介したいと思います。


その運動とは、

日頃から行っている
   『身のまわりの活動』

です。


最後まで読んでいただけたら

嬉しいです。


こんな方に読んでいただきたいです
  • 90代になっても、健康を維持したいと思っている方。
  • 90代からでも『健康のための運動』は必要だと思っているけど、ケガや病気が心配で一歩踏み出せずにいる方。
  • 身近な90代の方に運動をすすめたいけど、どんな運動がいいか悩んでいる方。



個人情報保護の観点から、利用者様の詳細情報については、記載を控えさせていただきます。


1.運動が必要な理由


人はだれしも歳をとります。

年齢を重ねると

少なからず身体に影響をおよぼし、

その機能が低下します。    

『身体的』影響です。


また、

うつ状態や認知機能の低下など、

精神・心理・認知機能に

影響をおよぼすこともあります。

『精神的』影響です。


さらに、

家に閉じこもりがちになるなど

人との関わりが少なくなり、

社会的に孤立してしまう

こともあります。     

『社会的』影響です。


これらの

「身体的」「精神的」「社会的」

3つの側面は、

お互いに作用しあい

負の影響を及ぼすことがあります。

言うなれば『負の相互作用』です。

※負の相互作用(スマホの方は、指で拡大して見てください。)


この「負の相互作用」を断ち切り

「正の相互作用」に変えることが

必要になります。


その一つの方法として、

「身体的」影響に対する

『運動』があるのです。


しかし、

今回の事例の利用者様は、

90代というご年齢。

持病もあるとのこと。


また、

これまで運動経験がなく、

運動に対し不安

を感じていらっしゃいます。


運動の必要性は理解していても、

一歩踏み出せない。

そんな状況の中で、

ケアマネジャーさんからの

運動の提案。

あのような回答になったのも

理解できます。


とは言っても、

運動はしていただきたい。


そこで、

今回の会議では、

ご年齢や持病のことを

そこまで心配することなく

運動経験のない方でも出来る

チョー簡単な運動

ご提案させていただきました。


2.チョー簡単な運動とは?

チョー簡単な運動!

それは、

日頃から行っている
   『身のまわりの活動』

です。


『身のまわりの活動』とは???


それは、

食事をしたり

顔を洗ったり

着替えたり

などなど。


まさに、

日頃から行っている

「生活するための活動」

のことです。


つまり、

健康のためのチョー簡単な運動とは、

『日頃から 
 生活するために行っている 
 身のまわりの活動を自ら行うこと』 

です。


WHO(世界保健機関)が発表した

『身体活動に関する世界行動計画
           2018-2030』

によると、

健康のための身体活動の一つに

『日常生活における活動』

記されています。

出典:慶応義塾大学スポーツ医学研究センター
身体活動に関する世界行動計画2018-2030メインレポート
健康のための具体的な「身体活動」
  • 移動手段(ウォーキング・サイクリングなど)
  • スポーツ
  • レクリエーション活動(ダンス、ヨガ、太極拳など)
  • 仕事(荷物を持ち上げる、運ぶ、その他の活動を伴うもの)
  • 家事(掃除、物を運ぶ、お世話など)
  • 日常の生活における活動
  • 遊び(身体の活動を伴うもの)


つまり、

「筋トレ」や「ストレッチ」などの

特別な運動のみでなく、

日頃から行っている
   『身のまわりの活動』

健康のための運動になるのです。


既に日常の生活で行っている

『身のまわりの活動』であれば、

新たに始める必要はなく

現在行っていることを

継続することができます。


90代というご年齢。

運動経験もない。

そんな今回の利用者様でも、

取り組みやすいのでは

ないでしょうか。


そして

『身のまわりの活動』が

問題なく行えている方は、

活動量を少し上げる意味で

「掃除」「洗濯」「料理」などの

『家事』を行うことに

挑戦してもいいでしょう。


ちょっとした運動に匹敵する

「運動強度」が

『家事』には秘められています。

『家事』と『運動』を

比較した表を以下に示します。

参考:e健康づくりネット(厚生労働省)「生活活動のメッツ表・運動のメッツ表」
※スマホの方は、指で拡大して見てください。
<メッツ(METs)とは?>
 運動強度の単位で、安静時を「1」とした時と比較して、何倍のエネルギーを消費するかで活動強度を示したもの。


メロー
メロー

『今のまま、身のまわりの活動を続けてください。それが、健康のための運動になります。』とお伝えすれば、運動へのハードルが下がり受け入れてくださるかもしれません。


事例担当者のケアマネジャーさんには、

このように

アドバイスさせていただきました。


3.まとめ

今回は、

90代から行う

健康のための運動として、

日頃から行っている
   『身のまわりの活動』

をご紹介しました。


年齢を重ねると、

「身体的」「精神的」「社会的」

3つの側面が

お互いに影響しあい、

『負の相互作用』

を及ぼすことがあります。

※負の相互作用(スマホの方は、指で拡大して見てください。)


この『負の相互作用』を断ち切り

『正の相互作用』に変える

一つの方法が『運動』であり、

90代からでも

運動が必要な理由です。


その運動も、

「筋トレ」や「ストレッチ」などの

特別な運動のみでなく、

日頃から行っている
   『身のまわりの活動』

健康のための

身体活動の一つなのです。


このことは、

WHO(世界保健機関)が発表した

『身体活動に関する世界行動計画
           2018-2030』

に記されています。

出典:慶応義塾大学スポーツ医学研究センター
身体活動に関する世界行動計画2018-2030メインレポート
健康のための具体的な「身体活動」
  • 移動手段(ウォーキング・サイクリングなど)
  • スポーツ
  • レクリエーション活動(ダンス、ヨガ、太極拳など)
  • 仕事(荷物を持ち上げる、運ぶ、その他の活動を伴うもの)
  • 家事(掃除、物を運ぶ、お世話など)
  • 日常の生活における活動
  • 遊び(身体の活動を伴うもの)


今回の事例担当者である

ケアマネジャーさんは、

後日『身のまわりの活動』

利用者様に提案し

利用者様もご理解されたそうです。


現在は、

「掃除」「洗濯」「料理」などの

『家事』

出来る範囲で行い、

以前より活動量が増えている

とのこと。

参考:e健康づくりネット(厚生労働省)「生活活動のメッツ表・運動のメッツ表」
※スマホの方は、指で拡大して見てください。
<メッツ(METs)とは?>
 運動強度の単位で、安静時を「1」とした時と比較して、何倍のエネルギーを消費するかで活動強度を示したもの。


何かを始めるのに

遅すぎることはありません。

Never too late!


ちょっとした工夫や

考え方を変えることで、

難しいと思われることも

可能になることがあります。


90代からの運動!

まずは『身のまわりの活動』から

始めてみてはいかがでしょうか?


最後まで読んでいただき

ありがとうございました。



タイトルとURLをコピーしました